コンセプトを一新、全身やアイテムの触感も再現する新「Taclim」

2018年1月9日

コンセプトを一新、全身やアイテムの触感も再現する新「Taclim」
-VRコントローラーを簡単に開発できる開発キットを同梱-

コネクテッド・ハードウェアの企画・開発を手掛ける株式会社Cerevoは、コンセプトを一新した“新”Taclimの開発中実機を、米国時間1月9日より開催される「CES 2018」にて展示します。発売は2018年夏頃、価格は未定です。

Taclim
https://taclim.cerevo.com/

Taclimは、触感フィードバックデバイスを搭載し、視覚と聴覚が中心だったVRの世界に触感を取り入れることができる入出力両対応のVRデバイスです。振動の種類を自在に変更できる「タクタイル・デバイス」により、砂漠や草原、水辺などを踏みしめた時の触感を再現するとともに、移動や脚の動きをVR世界へ反映するという、VRからの出力とVRへの入力を実現しました。

本製品は2017年1月のCESで発表を行いましたが、その後も開発を続ける中で得た知見や多くの方にいただいたフィードバックを元に仕様を見直し、新たなコンセプトで製品の大幅なリニューアルを行いました。

発表時に手で握る仕様だったグローブ部は、装着することで触感をフィードバックするモジュール「Taclim Module」として大幅に小型化。手に持つことで物を持った時の触感を再現するという当初の仕様に加え、モジュールを製品やアタッチメントに取り付けることで、触感をフィードバックするVRコントローラーを簡単に作ることができます。

Taclim Moduleは、加速度センサーを搭載した「通信ユニット」、タクタイル・デバイスを搭載した「触感ユニット」で構成されており、1台の通信ユニットに複数の触感ユニットを接続することも可能。両手で持つ以外に、触感ユニットを追加して腰や背中、武器や防具、工具などといった様々なアイテムに取り付けることで、触感によるフィードバックを全身へ拡張することができます。

本体とモーターは被覆電線で接続、市販のケーブルに交換して距離を延長することもできます。また、外部センサーとの接続用としてGPIO端子を用意しており、GPIO対応のスイッチやセンサーで取得した情報をTaclimで活用するといった組み合わせも可能です。

例えばTaclim Moduleを車のハンドル型のアタッチメントに組み込むと、路面の感触やエンジンの振動などを返すハンドルコントローラを作ることができます。また、銃型のアタッチメントと組み合わせれば、銃を撃ったときの反動に加えて、GPIOを利用して銃のトリガーを引いたタイミングに合わせて振動・反動が感じられるようにするなど、Taclimによる触感フィードバックの世界を広げることができます。

シューズ部分もデザインを大幅に見直すとともに、地面と触れる側に物理スイッチを搭載。9軸センサーと組み合わせることで、歩行認識の精度を大幅に向上しました。また、かかと部分のパーツを交換できる仕様とし、HTCの「VIVE Tracker」といった他社製のトラッカーを取りつけることで、実際の動きに合わせてVR空間の中を移動できるルームスケールも可能になります。

触感を実現するタクタイル・デバイスは、日本電産セイミツ株式会社との協業によりTaclim用にカスタマイズした最新鋭のタクタイル・デバイスを採用。シューズ部は足底に加えて甲の部分に搭載することで、歩行時の触感だけでなく物体を蹴ったときの足の甲への触感も再現します。

Taclim対応ソフトの開発環境はUnityプラグインとして提供し、自由にTaclimを入出力デバイスとして使うコンテンツを開発することが可能です。触感データは音声ファイルの波形を元に振動する仕組みとなっており、サウンド編集ソフトなどで自由に触感データを作成できるほか、触感データを作成するための専用ソフト「Taclim converter」も提供します。

CES 2018では、Taclim Moduleの活用例として、Taclim Moduleを埋め込んだ銃型アタッチメントを使ったシューティングゲームを展示。マシンガンや火炎放射器、レーザーガンといった複数の武器の触感フィードバックを1つのデバイスで体験できます。

また、VIVE Trackerを活用したデモンストレーションとして、VR/AR/MR領域に対するプロダクトの企画・開発を手掛ける株式会社SynamonがTaclim向けに新規開発したVRゲーム「Taclim block」アルファ版を展示。VR空間を自由に歩き回ると同時に、フィールドの触感がタクタイル・デバイスを通じて伝わります。

株式会社Synamonについて
「VRを始めとするXR領域におけるプロダクトの企画・開発を手掛けているクリエイティブスタートアップであり、ハイエンド向けVR機器を対象にマルチデバイス対応、オンライン接続による複数ユーザー利用可能という部分を設計思想に、多彩な機能を扱えるVRコンテンツのベースシステムとして使えるVR空間構築ソリューション『NEUTRANS』の提供をメインに活動している。最近では各種機能を体験できるテックデモをOculusStoreとSteamにて無償公開を開始している。」

■会社概要
商号  : 株式会社Synamon
代表者 : 代表取締役 武樋 恒
新所在地: 東京都品川区東五反田1-21-9 ウィスタリア東五反田ビル4階A
設立  : 2016年8月
事業内容: VR/AR/MRプロダクトの企画・開発
URL  : http://synamon.jp

 

スペック(開発中のため変更になる可能性があります)

Taclim Shoes

本体サイズ 300~360×100×140mm(W×D×H)
重量 950g
センサー 9軸(加速度、角速度、地磁気)、圧力、歩行検知、触感(タクタイル・デバイス)
通信方式 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、有線LAN
充電時間 約3.5時間
利用時間 約5時間(利用状況によって変動します)

Taclim Module

通信ユニット 本体サイズ 58×32×60.5mm(W×D×H)
重量 150g
センサー 9軸(加速度、角速度、地磁気)
通信方式 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)
充電時間 約3時間
利用時間 約4時間(触感ユニット1個時、利用状況によって変動します)
触感ユニット 本体サイズ 27×22×39mm(W×D×H)
重量 25g
センサー 触感(タクタイル・デバイス)

 

出展情報
イベント名: CES 2018
会期: 1月9日~1月12日(米国時間)
出展場所: Sands, Halls A-D – 43307
出展場所の詳細は下記URLをご参照ください。

Cerevo USA LLC
https://ces18.mapyourshow.com/7_0/exhibitor/exhibitor-details.cfm?ExhID=T0010615

 

株式会社Cerevoについて
Cerevoは、“コネクテッド・ハードウェアで生活をもっと便利に・豊かにする”をコーポレートスローガンに掲げ、ネット接続型家電の企画・開発 を手掛ける新しいスタイルの家電メーカーです。
これまでにデジタルカメラだけでライブ配信可能な「LiveShellシリーズ」、ライブ配信機能を搭載したスイッチャー「LiveWedge」、スポーツ用品ブランド“XON”から走行データをリアルタイムに記録するバインディング「SNOW-1」、9軸センサーとBluetooth4.0を搭載した IoT開発モジュール「BlueNinja」、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」の劇中と同様の自動変形機構を備えた「ドミネーター」「攻殻機動隊 S.A.C.」のキャラクターを再現した「うごく、しゃべる、並列化する。 1/8タチコマ」などを開発・製造し、世界65カ国以上で販売しています。

株式会社Cerevo
メディア関係者の方の問い合わせ窓口
(製品に関するお問い合わせはこちらの窓口までご連絡ください)
公式twitter: https://twitter.com/cerevo/
コーポレートWeb: https://cerevo.com/

*For the English press release,(英語プレスリリース)please visit here.