2015年7月28日
Cerevo、試作から量産まで幅広くカバーしたIoT開発モジュール「BlueNinja」発表
東芝の「TZ1001」採用、Bluetoothや9軸センサなど充実の機能を搭載、Made in Japan
株式会社Cerevoは、各種センサを搭載したIoT開発モジュール「BlueNinja(読み:ブルー・ニンジャ)」を発表しました。本日よりCerevoの直販サイト「Cerevo official store」で受注を開始、8月上旬に順次出荷します。直販サイトの価格は4,890円(税別)です。同製品は8月1日・2日に東京ビッグサイトで開催される「Maker Faire Tokyo 2015」に展示いたします。
http://blueninja.cerevo.com/
BlueNinjaは、ハードウェア開発者を対象としたCerevoの新ブランド「Cerevo Maker series」の第2弾であると同時に、Cerevoが独自に開発した初のシリーズ製品です。Bluetooth 4.0を搭載したモジュールであることから「Blue」、日本発の製品であり、小型でどんな筐体にも容易に隠せること、忍者のごとく迅速なハードウェア開発を実現すると同時に、ハードウェア・スタートアップを陰から支える存在でありたいという意味を込めて「Ninja」という名称を採用しました。
SDカードとのサイズ比較
製品概要
BlueNinjaは、低電力消費であることから多くのIoT製品で活用されているワイヤレス通信技術「Bluetooth Low Energy」とARM Cortex-M4Fコアを内蔵した株式会社東芝の低消費電力SoC「TZ1001」をメインSoCとして採用。さらに9軸センサ(加速度、角速度、地磁気)ならびに気圧センサを搭載しています。
リチウムイオン電池の充電・放電回路も搭載し、BlueNinjaとリチウムイオン電池を組み合わせるだけで、アクティビティトラッカー等のIoT機器を簡単に設計・製造できます。本製品は「IoT機器を今すぐ作れるモジュール」として、初心者からプロまで、試作から量産まで幅広くご利用いただける製品です。
東芝は、BlueNinjaの要となるTZ1001ならびに関連設計情報を提供。Cerevoは自らが最終製品を手がけるハードウェア・スタートアップの視点から、モジュールの仕様策定ならびに販売を行ないます。
本製品は単体販売に加え、デバッガ付きブレイクアウトボードを搭載した開発キットも販売するほか、単体については100個、1,000個単位での大量購入も可能です。開発キットの価格は9,990円、単体の大量購入時は10個時が4,490円、100個時が4,290円(1個あたりの価格、価格は全て税別)です。
デバッガ付ブレイクアウトボード
BlueNinjaとの組み合わせ例
初回特典について
BlueNinjaの発売を記念し、先着300名にデバッガ付きブレイクアウトボードのセットモデルにリチウムイオン電池を同梱したスペシャルモデルをCerevo official storeで送料無料にて販売します。詳細はWebサイトをご覧ください。
左からリチウムイオン電池、BlueNinja、ブレイクアウトボード
開発背景・製品の特徴
市場には多数のハードウェア開発用モジュールが流通していますが、これらのほとんどは試作や電子工作といったプロトタイピングにのみ特化しています。そのため、試作を終えた量産の段階では、サイズや価格、電源まわりの機能不足、各国法規制対応などの観点からこれらの利用を断念せざるをえない場合もあり、結果として自社の開発リソースを割いて行なった原理試作が、量産フェーズへの移行において利用できくなる事例が多くあります。
このような状況を解決するために、Cerevoでは量産品への組み込みまで想定し、プロセッサ・通信部・センサ部・充放電回路が一体となった超小型モジュールを開発することにいたしました。
一般的に「モジュール」と呼ばれる製品は、一部の開発が難しい機能のみを小型基板化したものを指し、自社で開発した基板(メイン基板)に接合して利用します。
BlueNinjaは、IoTに必要となる基本機能の多くを小型基板に搭載したことにより、本製品をメイン基板として使用できるため、一切のPCB開発をせずにさまざまなIoT機器を世に出すことが可能です。基板間接合コネクタや固定用ビス穴も備えていますので、独自に開発したメイン基板と組み合わせてより高度に使うこともできます。
また、従来のプロトタイピング用モジュールのほとんどは、通信機能を内蔵していない、もしくは量産には不向きな価格帯といった課題がありました。BlueNinjaは手頃な価格で日本・米国(予定)・欧州(予定)の電波法・不要輻射規制に対応した、業界内では類を見ないモジュールです。
本製品はCerevoが入居するハードウェア・スタートアップ向け施設「DMM.make AKIBA」で生産された、「秋葉原生まれ・メイドインジャパン」のIoTモジュールであることも特徴の1つです。量産試作までの開発工程を1か所に集約したハードウェア開発拠点と、その拠点で生み出されたハードウェア・スタートアップ向けIoTモジュールであるBlueNinjaの展開により、Cerevoはこれからも日本のハードウェア・スタートアップを支援してまいります。今後は販売のみならず、ハッカソン、製品開発コンテストといったイベントを企画予定です。
BlueNinja生産の様子
仕様
無線規格 |
Bluetooth 4.0(Low Energy) |
メインSoC |
TZ1001MBG |
CPU |
32bit ARM Cortex-M4F 48MHz |
RAM |
288kByte |
FLASH |
1024kByte |
インターフェイス |
GPIO / USB(device) / SPI / I2C / UART |
センサ |
9軸センサ、気圧センサ |
電波認証 |
TELEC、FCC(取得予定)、CE(取得予定) |
電源電圧 |
3.3V |
本体サイズ |
11.0×37.5×5.1mm(幅×奥行×高) |
「Maker Faire Tokyo 2015」展示について
8月1日・2日の2日間に渡って東京ビッグサイトで開催される「Maker Faire Tokyo 2015」のFlashAirブースに、BlueNinjaを出展いたします。当日はBlueNinjaの実機に加え、ミニ四駆を使ったデモもご体験いただけます。
Maker Faire Tokyo 2015 | Make: Japan
http://makezine.jp/event/mft2015/
株式会社Cerevoについて
Cerevoは、“コネクテッド・ハードウェアで生活をもっと便利に・豊かにする”をコーポレートスローガンに掲げ、ネット接続型家電の企画・開発を手掛ける新しいスタイルの家電メーカーです。これまでにネットワーク対応デジタルカメラ「CEREVO CAM」、デジタルカメラだけでUstream配信ができる「LiveShellシリーズ」、タブレットで操作できるライブ配信機能搭載HDビデオスイッチャー「LiveWedge」、デジタル一眼カメラのシャッターをスマートフォンから操作で きるBluetoothデバイス「SmartTrigger」、USBキーボードをタブレットで利用できるモバイルバッテリー「EneBRICK」などを 開発・製造し、世界37カ国以上で販売しています。
【お問い合わせ先】
株式会社Cerevo
広報窓口 Email: press@cerevo.com
公式twitter: http://twitter.com/cerevo/
コーポレートWeb: http://cerevo.com/